耐磨耗性

耐磨耗性は消耗部品の寿命を左右し、生産コストに大きく影響を与えることから当サイトのお客様から最もご相談が多い課題です。耐磨耗性を向上させるには数多くのアプローチがありますが、主に材料の硬度を高めること、摩擦係数を小さくすることの二つに大別されます。

1.材料を硬くする

材料を硬くするという点では、接触する相手材よりも固いほど摩擦によるダメージは受けにくくなり消耗しにくくなります。使用する材料を硬度の高い材質に変えることで寿命向上が期待できますが、例えばダイス鋼をハイス鋼へ、ハイス鋼を超硬合金へ切り替えるなどご提案しております。

また、表面処理を用いて硬化させることで耐磨耗性向上が期待できます。
窒化処理のように表面を改質するもの、浸炭焼入れなど熱処理によるもの、PVDコーティングなどで硬くする手法があります。

2.摩擦を小さくする

摩擦を小さくする点では、加工方法によって部品表面の仕上がりをコントロールすることが大事になります。
ブラスト処理など表面を荒らしたり、放電加工で梨地と呼ばれる細かな凸凹のある表面に仕上げると、相手材との摩擦が小さくなっていくケースがあります。さらに、金属表面に樹脂を含む潤滑性の高い層を構成させる表面処理も効果的です。また、平滑に仕上げた面にDLCコーティング等の摩擦係数の小さいコーティングをする手法もあります。

関連製作事例

上記コンテンツと関連する製作事例がご覧頂けます。
部品の機能向上や用途に合った設計のヒントなど、熱処理や表面処理など様々な視点からアイデアをまとめています。設計のヒントにご活用ください。

環境負荷ゼロの耐摩耗対策      「ERIN処理」の中空ピン
スケール(mm,inch)
スキマゲージ
全長わずか3㎜!微細ローレット部品
摩擦撹拌接合ツール(FSWツール)
超硬エジェクターピン
コアピン(先端0.4×0.4)
φ0.06超小径ノズル
多孔構造カッター
微細凹凸形状加工
超硬ロングカッター
厚み0.5mmの鋸カッター
先端幅0.1の超微細カッター
幅0.4の薄肉カッター
超硬丸カッター
高精度カットダイ
高精度タイバーカットダイ
先端ラップ加工を施した曲げパンチ
直角度2μmの丸パンチ
対称度2μmの超硬パンチ
凝着防止のDLC曲げパンチ
耐摩耗性強化の巻き芯
精密樹脂ノズル
巻芯受け
極薄ハイス鋼カッター
剛性を強化したクイル
超硬ロー付けシュー
長尺の巻軸
スリット精度±2μmのカットパンチ
SR0.01の精密塗布ピン
低摩擦シュート
摩擦抵抗を2/3に抑えた        滑り性向上シュート
振れ精度を高めた多段ピン
表面硬化を施したツメ
先端厚0.5mmの精密スキージ
窒化処理を採用してコストダウン達成!~ステンレスピンの耐久性向上~
HV1200超の表面硬化ノズル
微細形状の破壊試験ツール
片当たりでも折れない強靭爪     ~マルエージング鋼とは~
超硬ロー付けカッター