用途別製作事例
剛性を強化したクイル
- 工具鋼
- 超硬合金
- 押さえる
- 耐摩耗性
- 材質
- HAP10 + 超硬合金
- 製品サイズ
- φ90×L130
製品の用途や機能
スチール(焼入れ)の母材に超硬をロー付けしたクイルです。超硬は高硬度(種類によりHRA80~96)であることから通常、耐摩耗性の向上を目的として採用します。同芯度0.002mm、鍔と軸の直角度0.0002mmの幾何公差が求められるクイルです。
この部品は以前、スチール(焼入れ HRC60~)を採用しておりました。通常であれば、十分な硬度です。しかしこの部品は砥石を保持するためのクイルで、砥石を使用する際に、同芯度、直角度が出ている必要があります。この部品は同芯度、直角度を図面指示通りに仕上げていてるにも関わらず、砥石を保持する際にその重みでたわんでしまい、部品使用時に十分な機能を果たすことができませんでした。そこで、中心部に超硬をロー付けすることで、超硬の剛性により問題を解決しました。
超硬は通常、その高い硬度(HRA80~95)から耐摩耗性向上を目的として採用しますが、この部品のように剛性を目的として仕様する例も多数ござます。以下の関連資料も併せてご参照ください。