用途別製作事例
先端厚0.5mmの精密スキージ
- 工具鋼
- 塗る
- 耐摩耗性
- 材質
- SKH51
- 製品サイズ
- 50×40×10
製品の用途や機能
本部品は液状の工業用材料を均一にならすために使われるスキージと呼ばれる工具です。板材に工具を当てて塗っていく際に、先端の屈折部に材料を溜めた状態で撫でるように材料を上を這わせていきます。この屈折部の厚みがわずか0.5ミリしかありませんが、ここの強度と耐摩耗性が重要になります。使用しているSKH51は高速度工具鋼と呼ばれる材料で、元々は切削工具などの刃物に使用する目的で開発された材料です。熱処理後の硬度はHRc63程度を有しており、耐摩耗性と靱性に優れる点から様々な用途で使用されています。
軸が丸形状で先端部が四角形状をしているため、素材は大きな丸材から削り出しを行う必要があり。特に0.5の突起形状は平面を要求されるため、加工を行う際にはワイヤー放電、プロファイル加工にてチッピングやカケに注意を払う必要があります。
このパーツは形状が変わっており、どこから加工するか段取りに困る部品の一つですが、弊社は複合加工機を用いて1回のチャッキングで一度に外径形状を削り出す加工を得意としています。複合加工機については以下を参照ください。