掴む

このページでは掴む用途で使われる様々な治工具をご紹介します。
自動化が進んだ現代の製造設備では製品や工具を掴んで作業をする工程が不可欠です。多様な設備部品を扱う弊社では、チャック、ホルダー、爪などを代表とするワークを掴む部材を多種製作しております。掴む対象となるワークがどんな形状や素地でできていて、どのような機構で持たせるのか、落ちないように持つのかなど、設計者が頭を悩ますところです。こちらでは部品設計の観点からヒントをまとめています。

1.掴む治具に求められること

モノを掴むためには2方向以上から力を加える必要がありますが、相手部材のダメージを最小にするために加える力は最小限にする必要があります。そのため掴む部材に求められるのは相手部材の形状にマッチさせることと、グリップ性能です。相手部材が小さいほど掴む部材は微細な加工が必要になりますし、グリップ性能を向上させるには表面性状を最適にする必要があります

2.グリップ性向上のポイント

グリップ性を高める第一のポイントは相手部材との摩擦係数を上げることです。グリップ面にローレット加工を施したり梨地仕上げにしたりして形状効果で上げる方法と、ゴム系素材をコーティング等で付加したりダイヤモンドを電着することで上げる方法などがあります。いずれにしても繰り返し使用に耐えられるよう耐摩耗性能も考慮し最適な仕様を設定することが必要になります。

3.形状加工について

相手部材を掴む部分がワーク形状にジャストフィットするためには、製品の寸法のバラつきにも対応できるようなばね性を持たせたり、厳密な寸法管理で精度よく仕上げることが必要です。
近年は電子部品を始めとした製品の微細化に応じてこうした掴む治具にもさらに緻密な加工を求められますが、弊社ではワイヤー放電やプロファイル研削を用いた細かな溝切・スリット加工や、工具や型彫り放電での微細な掘り込み加工を提供しております。

掴むパーツの消耗対策やグリップ性向上などでお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

関連製作事例

上記コンテンツと関連する製作事例がご覧頂けます。
部品の機能向上や用途に合った設計のヒントなど、熱処理や表面処理など様々な視点からアイデアをまとめています。設計のヒントにご活用ください。