低熱膨張

温度変化による寸法・体積変化は避けられない物理特性ですが、素材により膨張率は大きく異なります。精密部品設計においては使用温度範囲内でどれくらいの寸法変化が発生しうるかを考慮した設計が求められます。また、熱膨張係数の異なる素材同士を組み合わせて使用すると大きな事故の原因になることがあるので注意が必要です。温度による寸法変化を許容できない場合にはインバー材等の低熱膨張材を使用することが出来ます。

1.線膨張係数一覧

機械部品に良く使用される素材の線膨張係数を一覧にしてみました。アルミや樹脂は線膨張係数が大きいので注意が必要です。

線膨張係数(x10-6/K)

金属

11.7
炭素鋼 12.1
SUS304 17.3
SUS430 10.4
17.7
真鍮 20.5
アルミ 23.8
チタン 8.4
タングステン 4.4
超硬合金 5.5

樹脂

MCナイロン 80
ポリアセタール 81-85
ポリカーボネート 66
アクリル 50-90
ABS 65-95
テフロン 70-100
PEEK 25-50
ポリイミド 25-55
ゴム 65-400

セラミック・ガラス

窒化珪素 2.8
炭化珪素 3.7
窒化アルミ 4.6
アルミナ 7.2
ジルコニア 10.5
板ガラス 8.5-9
石英ガラス 0.6

2.低熱膨張合金

ニッケル36%付近のニッケル-鉄合金は、常温付近で熱膨張係数が極めて小さく、精密測定機用部品やガラス・セラミックの封着部品に利用されています。

鋼種名 基本組成 線膨張係数
(x10-6/K)
ヤング率
(x1010N/m2)
インバー 36Ni-Fe 1.4-1.6 14.1
スーパーインバー 32Ni-5Co-Fe 0-0.8 13.7
コバール 29Ni-17Co-Fe 5.0-6.0 13.3

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