耐食性

金属が周辺環境の成分と反応して酸化し性能低下を起こすことを腐食(広義の錆び)と言いますが、腐食しずらいものを耐食性が高いと表現します。耐食性は周辺環境の成分や温湿度環境によって変化します。どういった環境下で使用するかを十分考慮して素材を選定する必要があります。素材の耐食性の不足を表面処理によって補うのも常套手段です。様々な表面処理があり、耐食性+αの機能アップが可能です。

1.高耐食性材料

金属材料の中で耐食性に優れるのは、ニッケル合金とチタン合金になります。特にニッケル合金は、海水や淡水・アルカリ性物質に対して高い耐食性を持つニッケルに、酸性物質への耐食性を持つ他の元素を加え合金化することで高い耐食性を実現しています。SUS316やハステロイ、インコネルなどがその代表格です。
耐食性が高い素材は得てして加工しづらい難削材になります。弊社では高圧クーラントや低周波振動切削等の設備を用意し、これら難削材に対応しています。

2.表面処理による耐食性の向上

ニッケル36%メッキやコーティングなどの表面処理はもともと金属の耐食性向上のために開発されたものですが、その後、美観や表面硬度、潤滑性の向上等の付加機能が追加され多種多様な表面処理が利用されています。よって表面処理の選定にあたっては耐食性の向上はもちろんとして、付加機能としてどのような性能を付加したいかで選定するのが良いでしょう。

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