用途別製作事例

グリップ処理したクランプ部品

  • 構造用鋼
  • 掴む
  • 滑り特性
材質
SNCM415
製品サイズ
52×23×20

製品の用途や機能

こちらはグリップ処理を施したクランプ部品です。

突起した部分でワークと噛み合って掴む動きをしますが、相手材がしっかり掴めないため滑り防止のためにグリップ処理を行っています。表面がざらざらとして仕上がるため掴みが良くなっています。首元が大変細くなっていますが、ここが若干たわむことによってさらに掴みの良さにつながっていますが、繰り返しの使用に耐える強靭鋼であることが必要なためSNCM(ニッケルクロムモリブデン鋼)を選定しました。SNC材にモリブデンを添加していることでさらに焼き入れ性が良くなり、最も優秀な強靭鋼とされています。

掴み性向上を目的として、こうしたグリップの良い表面処理や強靭鋼でたわみを持たせる手法は有効な手段の一つです。強靭鋼で良く用いられる手法で、炭素量の少ない強靭鋼を母材にして浸炭焼き入れの熱処理をすることが多くあります。母材表面に炭素を浸み込ませて熱処理する方法のことで、炭素量が向上した表面だけが硬度が高まり内部の靭性を残すことができます。