熱伝導性
熱伝導性は熱の移動のしやすさを表す熱伝導率で表現されます。金属の熱伝導は電子が主役になるため、導電率が高い材料ほど熱伝導率も高くなります。金属以外は結晶構造や相状態に起因しますが、ダイヤモンドやカーボンナノチューブの例外を除くと熱伝導率は低くなります。
1.熱伝導率一覧
機械部品に良く使用される素材の熱伝導率を一覧にしてみました。
熱伝導率(0℃~20℃ W/mK)
鉄 | 84 |
---|---|
炭素鋼 | 41 |
SUS304 | 16.3-41 |
SUS430 | 26 |
銅 | 390-403 |
真鍮 | 106 |
アルミ | 236 |
チタン | 22 |
タングステン | 177 |
超硬合金 | 85 |
MCナイロン | 0.25 |
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ポリアセタール | 0.23 |
ポリカーボネート | 0.19 |
アクリル | 0.2 |
ABS | 0.3 |
テフロン | 0.25 |
PEEK | 0.26 |
ポリイミド | 0.3 |
ゴム | 0.1-0.4 |
窒化珪素 | 20 |
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炭化珪素 | 60 |
窒化アルミ | 150 |
アルミナ | 32 |
ジルコニア | 3 |
板ガラス | 1 |
石英ガラス | 1.4 |
*温度条件により前後します。
2.用途による素材の使い分け
加熱や放熱目的の部品には熱伝導率の高いアルミや銅合金を使用し、断熱目的の部品は樹脂で製作するのが基本となります。セラミックは素材により熱伝導率が大きく異なりますので注意が必要です。
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