接合する
このページでは「接合する」用途で使われる様々な治工具を紹介します。
接合というと範囲が広いものですが、材料的、化学的、機械的な接合があり、様々な接合用の治工具が接合加工を支えています。ここでは接合に使われる電極やホーンなど、接合の種類に分けて接合用の治工具についてご紹介します。
1.抵抗溶接(スポット溶接、シーム溶接)
通電によって過熱させながら圧力を加えて接合していくのが抵抗溶接です。
抵抗溶接のひとつであるスポット溶接では、上下に電極を置いてワークを挟み込んでいきます。この電極には強度と導電性を併せ持つベリリウム銅がよく使われています。ローラ状の電極を使って連続的に溶接していくシーム溶接では、より導電性が高いクロム銅などが選定されます。
2.超音波接合
超音波接合は、超音波振動を利用して金属の表面の酸化被膜や不純物などを除去して材料表面を活性化した状態で擦り合わせることで接合する手法です。接合には必ずホーンやアンビルといった接合用治具を使用しますが、素材への食いつきを良くするためにローレットと呼ばれる凸凹の表面加工が施されます。微細なローレット加工にはプロファイル研削や型彫放電を用いて細かな形状を仕上げることで品質の高い接合が可能になります。
また、耐摩耗性に強いダイスであれば超硬合金を用いることで寿命は格段に変わってきます。
3.摩擦撹拌接合
摩擦撹拌接合は、突起状の円筒工具を回転させながら押し付けていき、摩擦熱を利用して母材を軟化させて練り混ぜるような動きで接合する手法です。この接合は英語でFSWと呼ばれますが、回転工具を通称FSWツールと呼んでいます。FSWツールは接合材料の種類や条件に応じて材料が変わりますが、ダイス鋼や超硬合金などが選ばれています。
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