Dカットの追加によるコストダウン事例
上の部品は超硬素材の部品で、円筒外径に対して左端部の角柱部の加工精度が、対称度、直角度ともに5µm以下の精度が要求されるものです。加工コスト的にはワイヤー放電加工で仕上げると安く加工出来るが、円筒外径での基準出しが難しいため研削仕上げとなり、コスト高となっていた。
右端面に直角度の出たDカットを研削加工で追加することにより、バイスでの固定が可能となり、ワイヤー放電加工でも角柱部を対称度、直角度の加工精度をクリアでき、Dカットの加工費を追加しても15%のコストダウンとなった。
円筒外径を基準に精度の高い形状加工が必要な場合は、円筒面の一部(出来れば端部)にDカットを許容しておくと、精度出しが容易となり、結果的にコストダウンにつながるケースがあります。