アルミ・銅合金

1.アルミ合金

アルミ合金は軽量で加工性が良く、安価でもあるため世の中で最も使用量の多い金属材料です。

分類は番手で区分されますが精密部品として頻繁に使われるのは主に4系統となります。

<アルミ合金の種類と特徴>

種類(系統) 組成 特徴 用途
2000系合金 Al – Cu 系 鋼材に匹敵する強度
他の番手より耐食性は低い
ねじ、リベット
航空機部品など
5000系合金 Al – Mg 系 強度と耐食性のバランス良好
最も汎用的なアルミ合金
圧力容器、ホイール
一般機械部品など
6000系合金 Al – Mg – Si 系 時効硬化処理が有効
押出し加工性が良い
建設用材、サッシ
家具、家電製品など
7000系合金 Al – Zn – Mg 系 アルミ合金で最高強度を誇る
精密加工に向く
航空機部品、車軸
スキー板など

 

2.銅合金

銅合金は他の金属と比較して熱伝導性、導電性、加工性、展延性が優れていますが、精密部品としてよく使用されるのは次の4種類が挙げられます。

まず電気や熱の伝導性を狙いに使われるのが無酸素銅やタフピッチ銅です。2つを比べると無酸素銅の方が不純物が少ないため高価になります。黄銅は展延性や絞り加工性がよく、メッキ性もよいのでコネクタの端子部などに使われています。加工性を高めた快削黄銅は高精度に仕上げやすく時計部品などに使われています。

電気特性だけでなく強度が求められる場合には、硬化剤としてベリリウムを含有するベリリウム銅が利用されます。強度があるため抵抗溶接の電極材などで利用されています。

**対応材質一覧**
アルミ合金(A1070、A2017、A5052、A5056、A6061、A7075他)
銅合金(無酸素銅、タフピッチ銅、ベリリウム銅、クロム銅、黄銅、快削黄銅)

用途に合った材料選定について、
お困りの部品があればお気軽にご相談ください。

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