センタ穴の活用によるコストダウン設計のポイント

上図のように円筒外径の寸法公差や幾何公差が厳しく、研削仕上げが必要な場合、円筒研削盤にセットするためチャック用ボスが必要となります。またこのボスは円筒研削終了後切り落としが必要となります。

両端面のセンタ穴を可にすることで、円筒研削盤にセットする際、センタ押しによるセットが可能となり、チャック用ボスが不要となります。材料費と工数の削減で20%程度のコスト削減が可能になります。

円筒形状の精密部品においては、両端面のセンタ穴を可とするか不可とするかによって製作コストに大きな違い出る場合があります。基本的には「センタ穴可」を前提に設計しておいた方が部品製作コストが低減出来ます。