用途別製作事例
表面硬化を施したツメ
- ステンレス
- 掴む
- 耐摩耗性
- 材質
- SUS303(窒化処理)
- 製品サイズ
- φ50×L25
製品の用途や機能
SUS303へ窒化処理(塩浴軟窒化)をすることで耐摩耗性を向上させたツメです。先端部の幅0.3の細かな突起がツメとして機能し、ワークを掴んだり動かしたりする用途で使われます。この突起部分が消耗したり折れたりすると交換時期となりますが、長寿命化のために窒化処理を行っています。突起部は表面は耐摩耗性が必要ですが、硬すぎると折れたり欠けたりする場合がありますが、窒化処理であれば突起部の芯は靭性が保持されるため折れは発生しにくく要求を満たせます。
一般的に窒化処理と言っても処理をする工法によって様々な種類がありますが、本部品で行った塩浴軟窒化は 520~540°程度の温度にて処理を行い、金属の表面に各種元素を浸透させます。表面に化合物相をつくり、その下層に拡散相を形成します。特に表面の化合物相は0.02mmほどの厚みで最も硬度が高く、優れた耐摩耗性、耐焼付性、耐かじり性を示します。